ふと、完全防水モデルの時刻合わせの話
まちっくです。
最近SINNばかり使っていて思うのですが、雨の多いこの季節ってタフな時計をつける時期じゃないですかぁ(時計ファンだけ)で、引き続き夏も比較的、完全防水仕様であるタフ系のもの、特にダイバーズの季節じゃないですかぁ。
で、機械式使ってるかたにききたいのですが、時刻合わせどうしてます?
なんか、ねじ込み式リューズって、あまり開け閉めすると摩耗している気がしませんか?なので私はなるべく時刻合わせをしないようにしています。
私の場合、機械式ねじ込みリューズ機はSINNとグランプリ100しかないのですが、SINNは日差数秒なので、普通に時報で合わせてそれっきりです。今電波時計で確認しましたが、2週間くらいつけっぱで、10秒ほどずれてます。で、私はこのくらいなら無視して使い続けます(バルジュー7750はちょいと癖があるので長針を30秒進んだところにセット&ハックリリース、がコツなのですが、まあ、それは又の機会に)。
そしてグランプリは日差で+20秒ほどなのですが、これがまた、どんな状況でもきっちり日差+20秒。よって、3日で1分進んでしまいます。なので。。。私は時刻合わせの時に、わざと30秒遅れくらいでセットします。こうすれば3日後は30秒くらい進んでいるので、また30秒遅れに調整するといったことを繰り返してます。
みなさんもこんな感じで「ねじ込みーズ」を運用されてますか?それともなんか他に良い方法ないでしょうか?
親父のデビルをじっと見る
セイコーマチックです。
先日久しぶりに親父のオメガをアクセサリーケースから取り出しまじまじとみてみました。とんと最近は出番がありません。薄型の二針のデビルです。
私は秒針のついたものを好みます。やはり時計なので「時を刻んでいる」ことが目に見える秒針は私にとって必須だからだと思います。
今では親父のデビルはお守りと化しています。
時々こうして手巻きして動かしてやりますが、2014年にOHしてからすでに6年目ですが正確な時を刻んでいます。
私が生まれた年に、記念に買ったそうです。当時の為替は1ドル270円程度。。。輸入、舶来ものの腕時計はかなり高価な買い物だったと思います。
職人だった父は滅多に腕時計をしなかった覚えがありますが、私や弟たちの入学式、卒業式、親類の結婚式などには、このデビルをつけて着なれないスーツを着ていたのが思い出されます。
私が高校3年の春に、自分の死期がわかっていたのでしょう。受験生である私に唐突に、「これお前にやるわ、エエやつやで?大事にせーよ」と渡されました。
私が高3の夏に父は他界しましたが、高校生の私は親父の葬式で初めてこの金時計をしました。高校生が親の葬式に夏制服に金時計、あまり褒められた服装ではなかったと思います。が、親父の時計を覚えていた人たちもいました。「それ、おとうちゃんのやろ?まちっく君が店継ぐんか?」などと言われたものです。
サファイアガラスは傷一つありません。20ミクロンの金張りも剥がれは全くありません。ベルト交換の際に捨てないでいた尾錠は金張りがはがれて真鍮がむき出しになり、錆が出ている部分があります。付いていた黒ベルトはボロボロになってたので、ずいぶん前に処分してしまいましたが、オーストリッチの高級なベルトでした。今思えばとっとけばよかったなぁ。。。
ベゼルのおびただしい打ち傷は。。。SINNを買うまでに私が若いころにつけたものです。この傷の多さをみるに、よっぽど荒い使い方をしてたんだなあと思います。
しかし、実際に稼業を継ぐ予定だった弟にではなく、私にこのオメガをくれた父はなにを感じていたのでしょうか。。。
後になって母から親父の言をきくに、
「まちっくは店(工場)継げへんやろ。。。あの子は都会の大学行って一人で世間渡っていくと思うねん、うっとこ(我が家)はみんな職人やけどあの子は田舎には居れへんさかいな、兄弟三人おって一人くらいそんなんがおってもエエと思う、きっとお前(母)や弟らを助けてくれる頭エエ子になるわ(笑)」と言っていたそうです。
このオメガは都会へ出ていく私への餞別だったのでしょう。
私は大阪の某マンモス私大の付属高校に通っていましたが、何を思ったかそのままエスカレータには乗らず、なりゆきで東京の大学にすすみ、そのまま東京で働くことになりました。
まあ、まさに父が予測したとおりです(笑)。
さて、父の思い出のオメガ。そろそろOHに出さねば。。。
みなさんは、形見の時計お持ちですか?
独りで贅沢メシ
カミさんにも子供にも同僚にも内緒で贅沢ランチ。
パパは頑張っているのだ!
このぐらいの贅沢は許されるのだ!
最近忙しくて。。。国産オールドになかなか構えません。とうとう今日の記事はインスタのようになる始末。。。あーい、とぅいまてーん!
丁度良いサイズ感
Sinn144 は日本向けモデルが多数出されていますこのサイズ感が日本人受けするのかもしれません。
DON 9表示!
雨の続くこの頃です。。。で、この期間はビンテージには辛いきせつなので彼らにはお休みしてもらい。。。
Gショック亡き後、ここ最近タフ担当を一手に引き受けてくれている。長年の相棒SINN144で今週は凌いでいます。
私がこのSINNの好きなポイントの一つがこのドイツ語表示です。
今日は木曜日なのでDON(ドーン!)です。
フルスペルだとDONNERSTAG(ドナースターグ?っていう感じの発音だった?)です。一目でドイツ語だとわかります。デイデイト窓の下のAUTOMATIKも、よく見るとドイツ語(英語じゃない)とわかります。
なんかこのドイツ語の時計って好きです。
ゲルマンの英知って感じがして。武骨だけどモノづくりマイスターの国が生産しましたって感じがして。そもそも会社名自体が
ジン特殊時計会社(Sinn Spezialuhren zu Frankfurt am Main )ですもんね。。。このラグジュアリー感の全くない武骨さが大好きです。
匠の業 オールドの味方
↑親父のオメガ
↑祖父のタカノ
↓私のスーパーデラックス
↓裏側
セイコーマチックです。
最近、ずっと探してたモデルを入手しました。写真のスーパーデラックスです。
ポイントは楔型インデックスと大振りのケース、太いラグ、80ミクロンの金張りです。
この冬の普段使いにする予定です。オークションで手に入れました。
写真のベルトはずいぶん前にあらかじめゲットしておいた当時ものシチズン純正ワニ革、ビンテージ尾錠です。尾錠は金メッキなので、ケースの14金張りと色味が少しちがいますが、そこはご愛敬、おそらくモデル純正ではないでしょうが満足です。
さて、タイトルのお話に入ります。
実はこのSPDX、到着時に不具合が出ました。出品者のかたも誠意のある対応をしてくれましたので結果みんながハッピーになれたのですが、その立役者が時計屋のオヤジさん、T師匠です。Tさんは親父のオメガと祖父のタカノの主治医です(笑)。今回より、私のデラックスの主治医もやっていただきます。
といっても、このTさん、御年77歳、「もう時計師も道楽でさ。」とおっしゃる御大なのですが、小さな昔ながらの時計屋さんです。
さて、到着したDXをチェックすると、なんと針回しができません。何かが空回りしている感じでした。で、出品者のかたと相談の結果、「修理見積額を折半、もしくは返品」という話がつきました。で、T師匠のところに持ち込んだのですが、裏蓋あけて、キズミで確認して、工具と接着剤出して。。。。ものの10分、「だんな、このまま5時間は動かさねーでください、裏押さえいじってリューズ接着してますんで」とのこと。しかも
「お代は結構でさぁ、こんなもんシゴトのうちには入りやせん。それよりもそろそろおやじさんのオメガでも分解掃除にもってきてくんなまし」。とのセリフ。。。もうシチズンデラックスを、手巻き時計を知り尽くしているのが伝わってきます。
時計屋さんとして、この処置は良いか悪いか意見の分かれるとこだと思いますが。。。。東京下町の時計職人としてはむちゃくちゃカッコよくないですか?私は惚れ直しました。
ちなみにこの時計屋さん、おやじさん一人でやってて正直OH代金は安いです。写真のオメガもタカノもパッキン交換込みでOH1万円かかりませんでした。私は毎回満足です。
私はオールド手巻きはこのお店、自動巻きは家内の実家のある地方のCMWのお店、クロノグラフはクロノエージェントさんへお願いするのですが、それぞれ特徴のある仕上がりで返ってきます。本当に面白いです。ちなみにお三方ともに「職人の仕事」をしてくれます。実は過去いろいろなお店に出したことはありますが、「ここなら間違いない」と思うところはこの3者です。
匠の業、Tさんの世代の引退は近いでしょう。いろいろと考えてしまいます。。。。みなさんは。。。お勧めの時計屋さん。ありますか?